1989年に初代が誕生して以来35年超の歴史をもつ、オープンモデルの軽量スポーツカー・マツダ「ロードスター」。
1950〜60年代にヨーロッパで流行し、70年代を境に一度はクルマ市場から消滅しかけていた“ライトウェイトスポーツカー”ジャンルを復活させた名車です。
2000年には、2人乗り小型オープンスポーツカーにおける、世界累計生産台数世界一としてギネスに認定。2016年には累計生産台数100万台を達成しています。
現行モデルは2015年に発売された第4世代ですが、様々な商品改良の施された最新版が2024年1月に発売されました。
その走りは一体どんなものか?──販売店で試乗させてもらいました。
クルマと一体になって運転できそうなコンパクトさ スポーツカーらしい外観
「ロードスター」の全長は、4mにも満たないコンパクトさ。こじんまりした、しかしスポーツカーならではの存在感を放って、販売店の駐車場に停められていました。
![マツダ「ロードスター」[1]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/3510e4e342d74830be34587deaa569cc/image3.jpg?fm=webp)
「人馬一体」を標榜するロードスターですが、まるでクルマと一体になりながら運転できそうな雰囲気で、乗る前から心ウキウキした気持ちになりました。
コンパクト・幌付き・後輪駆動(FR)・2人乗り(2シーター)というのが、ずっと変わらない基本の「ロードスター」の形ですが、本当にスポーツカーらしいスタイルだと思いました。
※参考
(mm)|全長|全幅|全高|ホイールベース|
ロードスター|3915|1735|1235|2310
A110|4205|1800|1250|2420|
GR86|4265|1775|1310|2575
タイト感漂う室内──軽量車ながら必要な装備は揃えられた内装・装備
大きめのドアを開けてシートに座ると、そこにあったのは“タイト感=無駄のなさ”漂う空間でした。
![マツダ「ロードスター」[2]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/95d1a2241ab8438fa95368e7f08d2fb3/image5.jpg?fm=webp)
車体が小さいこともあり、乗員に割り当てられたスペースはミニマム。しかし、そのミニマル感こそスポーツカーらしさであると、改めてロードスターに座って感じました。
また、運転姿勢(ドライビングポジション)を重視するマツダらしく、乗車中、真っ直ぐに“正しい”ポジションで座っていることも意識させられました。
![マツダ「ロードスター」[3]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/dc793816d7514299b6319a04b25dda0c/image4.jpg?fm=webp)
内装・仕様は、車両重量1020kgの軽量車ながら、必要な装備は網羅。
オートA/C(設定温度まで自動的に調節するエアコン)やパワーウィンドウ(窓を電気モーターで開閉する機構)、マルチメディア、レーダークルーズコントロール(前方の車と適切な車間距離を保つ機能)などの先進運転支援システム(ADAS)関連も含めて、現代のクルマとして必要なものは装着されている印象でした。
室内全体として、とてもスポーツ車らしい雰囲気のあるデザインだと思いました。
低回転域からトルクがあり、高回転域の伸びも良い動力性能
「ロードスター」に搭載されている1.5Lエンジンは、最高出力136PS/7000rpm・最大トルク(=低速域から加速する力)152Nm/4500rpmを発揮する4気筒。今回の改良で、日本のハイオクガソリンに合わせてチューンアップされたそうです。
※rpm=1分間の回転数
車両重量1020kgには充分な出力・トルクで、街中の試乗では、発進~加速~停止の全領域で、とても余裕ある走りが出来ました。
1000rpm台からしっかりトルクの出ているエンジンゆえに、発進や低速域走行がとても楽。加えて、素直に伸びのある中速回転~高速回転域により、フル加速もとても気持ちよくできました。
小気味よい走りに不可欠なのは出来の良いトランスミッション(変速機)ですが、操作感覚・ギア比などが適切なために、とても走りやすく、また気持ち良い走行がしやすくなっていました(なお、試乗車は6MT車でした)。
軽量スポーツ車としては充分以上の性能レベルで、「『ロードスター』はワクワクさせてくれるクルマ」だと、改めて実感できました。
![マツダ「ロードスター」[4]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/f1e694a7470b4296a220dce060dc4a0a/image7.jpg?fm=webp)
![マツダ「ロードスター」[5]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/ec30996fedc943868700a50872288dc3/image6.jpg?fm=webp)
超手の内感・人馬一体感・まるで思うだけで曲がっていくような旋回性能
全回転域で気持ちいい走りが印象的な「ロードスター」。さらに印象的だったのは、その運転感覚です。
超手の内感(コンパクトなクルマを更に小さく感じさせる車両操縦感覚)・人馬一体感・まるで思うだけで曲がっていくような、ハンドリングとクルマの動きがシンクロした旋回性能などの走り味は、他のクルマでは味わえません。
乗心地についても、この軽量車にして、大変しっかりしています。安心感と柔軟さの双方を感じさせる、秀逸なものと感じました。
これらの乗り味・走り味を体験するためだけでも、一度試乗してみる価値があると思います。実際、街中でキビキビ走っても、ゆっくり走行していても、走りに面白さがありました。
ハマやんのマツダ「ロードスター」評価
総評1:他のクルマでは味わえない“走り味”が得られる貴重な存在
・スポーツ車は色々あるが、こんな小ささで本格的な走りを得られるクルマは稀有
・超手の内感・人馬一体感・気持ちだけで曲がっていける旋回性能
・キビキビ走ってもゆっくり走っても面白さを味わえる
・軽量なクルマに少し高性能なエンジンを組み合わせた程よいバランス
総評2:“ロードスターに乗れば、きっと誰もがしあわせになる”謳い文句も頷ける感じ
・初代発売以来35年の歴史・積み重ねで、クルマそのものだけでなく文化も感じさせるその存在感
・リスペクトすべき存在であるし、いつまでも生き残ってほしいクルマ
![マツダ「ロードスター」[6]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/782518d680a44af697a54ede064a1fd8/image1.jpg?fm=webp)
Q1.乗る前の期待値に対してどうだった?
評価A:走り味の円熟度合・超手の内感・ADASなどの仕様向上が期待値越え
Q2:乗った後、また乗りたくなった?
評価S:“2台目”に欲しい位のクルマ……。
試乗車:マツダ・ロードスター S Special Package (6MT)
車両価格:¥3,087,700 (Opt.のツーリングパッケージは¥110,000)
全長x全幅x全高・WB・車重:3915mmx1735mmx1235mm・2310mm・1020kgエンジン:L4 1496cc,136PS/7000rpm,152Nm/4500rpm
駆動:FR6速MT,
サスペンション前/後:ダブルウィッシュボーン/マルチリンク,
タイヤ前/後:195/50R16 WLTC燃費;16.8km/L







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