1分でわかる「車検」 初心者向けにクルマ専門用語・略語を解説

「車検」とは、「自動車が日本の公道を走るための安全基準と、環境基準に適合しているかを国が定期的にチェックする制度のこと」です

アイドリング、クラッチ、サスペンション、ステアリング、トランスミッション、ハイブリッド車、4WD……クルマに関する専門用語や略称には、ちょっと覚えにくかったり、ややこしかったりするものがたくさん。

また、聞いたことはあっても、なんとなくしか意味を理解していない人も多いのではないでしょうか?

そこで「のるウェイ!」編集部が、クルマの専門用語・略語をご紹介!この記事は1分程度で読めます!!!(嬉しい)

今回解説するのは「車検」です。

何を検査するんだろう?

目次

車検とは

1. 車検とは? 目的は車の「健康診断」

まず、車検の正式名称は「自動車検査登録制度」といいます。

これは、あなたが乗っている自動車が、「日本の公道を走るための安全基準と、環境基準に適合しているか」を国が定期的にチェックする制度です。例えるなら、車にとっての定期的な「健康診断」のようなものです。

もし、ブレーキが壊れていたり、排気ガスが基準を超えていたりする車が野放しになっては危険ですよね。車検は、事故を未然に防ぎ、公衆の安全と環境を守るために義務付けられています。

2. 車検の有効期限は?

車検には有効期限があり、期限が切れた車(無車検車)で公道を走ることは法律で禁じられています。違反すると、罰則(罰金や免許停止など)がありますので注意が必要です。

有効期限は、車の種類や用途によって異なりますが、一般的な自家用乗用車の場合は以下の通りです。
新車購入時(初回)3年
2回目以降2年ごと
車検証(自動車検査証)や、車のフロントガラスに貼られている四角いステッカー(検査標章)を見れば、正確な有効期限を確認できます。

3. 車検で何をチェックするの?

車検では、主に以下の項目について国の定めた基準を満たしているかが検査されます。

分野

主なチェック項目

ポイント

安全装置

ブレーキ、タイヤ、ライト、ホーン(警笛)

決められた制動力があるか、タイヤの溝が十分か、ライトが正しく点灯・照射するかなど。

足回り

サスペンション、ホイール

走行中に車体を安定させる機能が正常か。部品にひび割れや異常な緩みがないか。

排気ガス

有害物質の濃度

環境基準を満たした量の有害物質しか排出していないか。

車体

ボディの長さや高さ、窓ガラスの視界

登録されている寸法と合っているか。運転席から十分な視界が確保されているか(違法なフィルム貼りなどがないか)。

その他

ワイパー、スピードメーター

速度計が正確か、運転に必要な装置が全て機能するか。

4. どこに頼む? 車検の依頼先

車検を受けられる主な依頼先と、それぞれの特徴を知っておきましょう。

依頼先

メリット

デメリット

① ディーラー

信頼性が高いメーカー保証が受けられる、純正部品で整備される。

費用が高めになる傾向がある。

② 整備工場

費用を抑えられることが多い、地域に密着したサービス、融通が利く場合がある。

工場によって技術やサービスにばらつきがある。

③ 車検専門店・ガソリンスタンド

早い(数時間で完了する場合も)、格安プランが多い。

最低限の検査に留まりやすく、今後の予防整備までは含まれないことがある。

④ ユーザー車検

自分で検査場に持ち込むため、費用が最も安い(整備費用と法定費用のみ)。

手間がかかる、車の知識が必要、不合格だと再検査が必要。

初心者の場合は、まずはディーラーや信頼できる整備工場に相談するのが安心です。

5. 車検にかかる費用は?

車検費用は、大きく分けて2種類あります。
A. 法定費用(どこで受けても一律)
これは国や自治体に支払うもので、依頼先によって金額は変わりません。

  1. 自動車重量税:車の重さやエコカー減税の有無で決まる税金。
  2. 自賠責保険料:強制加入の保険料。
  3. 印紙代:検査にかかる手数料。

B. 整備・代行費用(依頼先によって変動)
依頼先が設定している費用です。

  1. 整備費用:点検の結果、交換が必要になった部品代や工賃。
  2. 車検代行手数料:検査手続きを代行してもらうための手数料。
  3. 「とにかく安く済ませたい」という場合は、整備が最低限の専門店などを選びがちですが、「次の2年間を安全に走るための整備」をしっかり行うことが、長い目で見れば安心とコスト削減につながります。

まとめ:車検は安全への投資

車検は単なる「義務」ではなく、「あなたの車が、次の2年間も安全に、そして環境に配慮して走り続けられるか」を保証するための、大切な安全への投資です。期限が近づいたら、早めに信頼できる場所に相談し、余裕を持って準備を進めましょう。それが、快適で安心なカーライフを送るための第一歩となります。

  • Writing: のるウェイ! 編集部

    「のるウェイ」は、KINTOが運営する“クルマに詳しくない人”のためのWEBマガジン。編集部では、カーライフにまつわるモヤモヤやハテナを、初心者目線でていねいに掘り下げ、共感と発見のある読みものとして発信している。 コンテンツは、運転未経験からスタートする成長ストーリーや、教習所・ドライブ体験レポート、さらにはVTuberとのコラボ企画など多彩。ときには最新のコネクティッドカー技術もやさしく解説しながら、「運転って意外とおもしろいかも?」と思えるきっかけを届けている。 “気になる”から始まるカーライフの入口をつくるべく、編集部ではジャンルにとらわれず、等身大の視点でクルマと人との関係性を日々再発見している。

ほんと大事なものだから忘れずに検査いこうな。

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