意外と知らない車のトランクの正しい使い方!初心者向け解説

トランク(トランクルーム)は、荷物を積むための空間であり、日常の買い物から旅行まで、車を使う上で欠かせない場所です。しかし、使い方を間違えると、荷物が壊れたり、運転に支障をきたしたりする危険もあります。
ここでは、トランクの開け方から安全な荷物の積み方までを、初心者の方にも分かりやすく解説します。

なんでも積めればいいんじゃないのー?

まずは知っておきたい!トランクの開け方

トランクの開け方は、車種や年式によっていくつかのパターンがあります。

パターンA:車内から開ける

  • 運転席の足元: ガソリン給油口のオープナーの近くに、トランクのマークが付いたレバーがあることがあります。
  • ダッシュボードやドア: 車内のパネルに、トランクのマークが付いたボタンがある場合もあります。

パターンB:外から開ける

  • トランクの取っ手/エンブレム部分: トランクのフタの外側に、手の届く位置に隠されたボタンやセンサーがあり、キー(スマートキー)を持った状態で押すと開くタイプが主流です。
  • キー操作: リモコンキー(スマートキー)にトランクのマークが付いたボタンがあり、長押しすることで遠隔で開けられるタイプもあります。
  • ハンズフリー機能: 最近の車には、キーを持った状態でリアバンパーの下に足をかざすだけで自動で開くタイプもあります。

💡 トランクを開閉するときは、必ず周囲に人や障害物がないか確認しましょう。特に、上方に十分なスペースがない場所では、開けたトランクのフタに頭をぶつけたり、壁にぶつけたりする危険があります。

トランクの代表的な「形」の種類

車のトランクの形は、大きく分けて2種類あります。荷物の積み方が変わるので、ご自分の車がどちらか把握しておきましょう。

① セダンタイプ(3ボックス)

  • 特徴: 居住空間(座席)と荷室(トランク)が完全に区切られている形です。車の後ろに独立した「箱」が付いているように見えます。
  • メリット: 密閉性が高いため、トランクの荷物のにおいや音が車内に伝わりにくいです。
  • デメリット: 開口部(フタ)が小さいため、大きな荷物や背の高い荷物の出し入れは難しいです。

② ハッチバック/ワゴン/SUVタイプ(2ボックス)

  • 特徴: 居住空間と荷室が一体になっている形です。後ろのガラスごとフタが大きく跳ね上がります。
  • メリット: 開口部が非常に大きく、荷物の出し入れが楽です。後部座席を倒すことで、荷室の広さを自由に変更できるため、長尺物(長い荷物)も積めます。
  • デメリット: 荷室と車内がつながっているため、におい(生ものなど)や音が車内に伝わりやすいです。

安全な荷物の積み方 3つの鉄則

トランクへの荷物の積み方は、車の安全性と運転のしやすさに直結します。以下の3つの鉄則を守りましょう。

鉄則1: 重いものを「奥」に「下」に

  • 重心を下げる: 重い荷物を一番下に積むことで、車の重心が安定し、カーブを曲がる際などに車体がぐらつきにくくなります。
  • 奥に積む: 荷室の手前ではなく、できるだけ車体の奥(後部座席の背もたれ側)に寄せて積むことで、急ブレーキをかけた際、荷物が前方に飛び出してくるリスクを減らせます。

鉄則2: 荷物は「動かない」ように積む

  • 隙間を埋める: 荷物の間にできる隙間には、タオルや毛布、小さめのバッグなどを詰め込んで、走行中に荷物がガタガタ動くのを防ぎましょう。
  • 固定する: トランクにフックやネット(カーゴネット)が付いている場合は、それらを使って荷物をしっかり固定しましょう。特にスーツケースなどの硬いものは、急ブレーキ時に凶器となる可能性があるため要注意です。

鉄則3: 後ろの視界を絶対に塞がない

  • ルームミラーの視界確保: 荷物は、必ずリアウィンドウ(後ろの窓)の高さより下に積みましょう。荷物で後ろの視界が遮られると、車線変更やバックが非常に危険になります。
  • ハッチバックの場合: 荷室を覆うための「トノカバー」より上に荷物を積むのは、視界を塞ぐだけでなく、急ブレーキ時に後部座席に飛び出してくる危険が高まるため厳禁です。

トランクの整理と活用術

  • 整理グッズの活用: 頻繁に使う洗車用品や工具、レジャー用品などは、折りたたみ式の収納ボックスやトランクカーゴにまとめておくと、散らからず、使いたいときにすぐ取り出せて便利です。
  • 非常用品: 万が一に備えて、牽引ロープ、ブースターケーブル(バッテリー上がり用)、三角停止板、救急箱などを常に積んでおくと安心です。これらは、車検や点検の際に邪魔にならないよう、トランクの隅や床下の収納スペース(スペアタイヤ格納場所など)に収納しておきましょう。

トランクはただの物置ではありません。安全な運転のために、正しい使い方を心がけましょう。

  • Writing: のるウェイ! 編集部

    「のるウェイ」は、KINTOが運営する“クルマに詳しくない人”のためのWEBマガジン。編集部では、カーライフにまつわるモヤモヤやハテナを、初心者目線でていねいに掘り下げ、共感と発見のある読みものとして発信している。 コンテンツは、運転未経験からスタートする成長ストーリーや、教習所・ドライブ体験レポート、さらにはVTuberとのコラボ企画など多彩。ときには最新のコネクティッドカー技術もやさしく解説しながら、「運転って意外とおもしろいかも?」と思えるきっかけを届けている。 “気になる”から始まるカーライフの入口をつくるべく、編集部ではジャンルにとらわれず、等身大の視点でクルマと人との関係性を日々再発見している。

ちゃんとした使い方があるんだね!

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