2024年、166,956台を売り上げ、日本で最も売れた乗用車となったトヨタ「カローラ」シリーズ。
そのスポーツタイプ「カローラスポーツ」に、GAZOO Racing Companyが開発した「GRヤリス」のパワートレーンを移植したのが、「GRカローラ」。
そしてその中でも70台しか造られていない、真に特別なモデルが「GRカローラ MORIZO Edition(モリゾウエディション)」──。
“モリゾウ”ことトヨタの代表取締役会長/マスタードライバーの豊田章男さんの名を冠するこのクルマが、愛知・GR Garage 小牧でレンタカーとして配備されていたので、試乗させてもらいました。
「只者ではない」特別感アリアリで気分が上がる内外装
実物を近くで見るのは今回が初めて。「これがカローラ?」と思ってしまうほど大幅な変更が加えられており、大迫力のスタイルに気分がとても上がりました。
前後のバンパーやフェンダー(=泥除け)、3本出しのテールパイプなど、見るからに只者ではない感じが漂っており、このクルマのキャラクターを雄弁に語っています。
![GRカローラ MORIZO Edition[1]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/f5938b8969a64f0987893618bf6f33d4/image1.jpg?fm=webp)
![GRカローラ MORIZO Edition[2]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/f8eec7fa7a51403593fa016b1a58a99e/image3.jpg?fm=webp)
室内に関しても、5人乗りから2人乗りへの変更、各部のカスタムにより、ドライブに集中できる環境が用意されていました。
内装専用部品で気に入ったのは、ステアリング(=ハンドル)・シート・メーター。
ステアリングはちょうど良いグリップの太さで、握り心地も良好。シートは身体へのホールド感と吸い付き感が心地よい。メーターも必要な情報がよく整理されており、情報が把握しやすい。スポーツドライビングを、上手くサポートしてくれている感じがしました。
![GRカローラ MORIZO Edition[3]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/83653a9a6a4e4c3a8f77bf68e9b7bb70/image2.jpg?fm=webp)
![GRカローラ MORIZO Edition[4]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/5dc3ad45eb9946e2bd00261982f278eb/image7.jpg?fm=webp)
とんでもない速さ×重量感・安定感・剛性感
「GRヤリス」譲りの304PS・400Nmパワートレーンによる「GRカローラ MORIZO Edition」の速さは言うまでもありません。
![GRカローラ MORIZO Edition[5]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/08580de3d0374e91abefdb1963d0b0a4/image5.jpg?fm=webp)
しかし、今回乗ってみて初めて、そのスピードに重量感・安定感・剛性感が組み合わされていることに、このクルマの特別さがあるのではないか、と気付かされました。
1440kg(重量)÷304PS(最高出力)=4.7kg/PSというパワーウェイトレシオ(=重量に対する馬力)のおかげで、市街地でも郊外路でも高速道路でも、どんな場所でも俊敏に走行できました。かなりエンジンを回しているようでも、まだ余裕を残している走り味でした。
「GRヤリス」と比べると、より重量感・安定感・剛性感ある走り。ストレートでもコーナリングでもシッカリしていて、安心してクルマに任せられました。
こうした重量感・安定感・剛性感がどうして生まれているか? 詳細はわからないものの、恐らく、様々なボディ補強や足回りなどのセッティング・チューニングによるものなのではないでしょうか。
いずれにしても、速さとしっかり感を両立させたホットハッチバック(=後部にトランクがない2BOXスタイルで特に高性能なクルマ)として、強いオーラを放っています。
乗り心地も固さの中に重量感・安定感・剛性感
走り味もさながら、「GRカローラ MORIZO Edition」の乗り味・乗心地も相当特別感があります。
GR Garage 小牧から公道に出てすぐに、「これは足回りを固めてあるなあ。それも半端なレベルではない‥‥」と直感したのですが、路面のうねりや凸凹、継ぎ目の乗り越しについてはかなりうまくいなしていました。
足回りが固い一方、雑味はほぼ除去されており、全体的に剛性感を感じる乗心地だと思いました。
![GRカローラ MORIZO Edition[6]](https://images.microcms-assets.io/assets/c8f79fe8d67e4eb3a34ad72f0d950baf/5789cb20e0334f0c8c0c6fdcccd34987/image4.jpg?fm=webp)
乗心地についても走り味と同じく、「固さの中に重量感・安定感・剛性感を味わえる乗り味」と表現するのが似合います。
(郊外路のワインディングを走った程度ですが)コーナリングについては、しっかり操舵を決めればその通り曲がっていってくれそう。曲がりたい気持ちの通りに曲がってくれるクルマという印象です。これも、「GRカローラ MORIZO Edition」の剛性感があってこそのものという感じです。
トヨタ「GRカローラ MORIZO Edition」ハマやんの評価
本当に速く、安定感・重厚感・剛性感があり、どんな道でも余裕で走行可能
・304PS・400Nm・パワーウェイトレシオ4.7(カローラスポーツは7.9)の走り
・速さだけでなく、安定感・重厚感・剛性感があり、余裕を持った走行が可能
・固さだけでなく、安定感・重厚感・剛性感が半端ない乗り味
非凡たる基準商品=カローラの中で、非凡に突き抜けた存在
・カローラ=世界級の量販車として、非凡たる基準商品
・GRカローラ=その速さ・安定感・重厚感・剛性感で、非凡に突き抜けた存在
・GR商品のラインナップの中でも主軸たり得るクルマ

Q1.乗る前の期待値に対してどうだった?
評価S:その速さだけでなく、重量感・安定感・剛性感など期待値超え。
Q2:乗った後、また乗りたくなった?
評価A:また乗りたい。レンタカーは本当に貴重な「GRカローラ MORIZO Edition」に乗れる場だった。
(※)S、A、B、C、Dの5段階評価。Sが最高評価。Dが最低評価。
試乗車:GRカローラ MORIZO Edition
車両価格:¥7,150,000(車両本体価格)
全長x全幅x全高・WB・車重;4410mmx1850mmx1475mm・2640mm・1440kg
G16E-GTSエンジン;L3ターボ 1618CC,304PS/6500rpm,400Nm/3250~4600rpm 6速MT 4輪駆動
サスペンション前/後;ストラット/ダブルウィッシュボーン
タイヤ;245/40ZR18
元トヨタ自動車の企画マンのハマやんによる評価はいかに!?