大阪の水族館「海遊館」がプロデュースしているというニフレルは、海遊館を運営してきた会社だからこそ、 今までの水族館とは別の視点で生き物の展示を考えているところが見どころのひとつです。
ニフレルの広報担当によると、生き物や自然にあまり関心の無い方にも、その魅力を伝えるにはどうしたらよいか?を考え抜いて展示室を作っていったそうです。そんなニフレルならではの展示スタイルとともにエリアの紹介をしていきたいと思います!
最初の展示室のテーマは「いろ」
最初のエリアは「いろにふれる」。 一番最初に目に入るのはガラス細工のような真っ赤なエビ! 半透明のボディが照明を受けてとても鮮やかです。
この展示室は円柱型の水槽が観覧通路上に設置されており、水槽によっては上から観察することもできて、360°どこからでも十分に観察することができます。 照明の照度にもこだわったそうで、サンゴや水紋の影までクッキリ。 また室内照明の色が緩やかに変化し神秘的な空間を演出しています。
驚きの「わざ」
次の展示室は「わざにふれる」。こちらは変わった技を持った生き物が展示されています。 理科室のようなちょっと無機質な空間に並んでいる水槽には、ハリセンボンが。
ポールがたくさんぶら下がっている大きい水槽には、テッポウウオ。口から水鉄砲のように水を飛ばして餌をとる魚だそうで、このポールに餌をつけてどこまで届くか実験した時の記録が貼ってありました。 かなりの高さまで届いていて驚きました!
また、テッポウウオは繁殖が難しい魚だそうですが、ニフレルでは国内の水族館で初めて繁殖に成功。20匹ほどのかわいい稚魚が元気に泳いでいる様子も見ることができます。
「泳ぐ姿」に着目!
3つ目の展示室は「およぎにふれる」。 私もそういえば魚の泳ぎに注目して観察したことがないのですがこの展示室はニフレル館長と飼育担当者が、 どうすれば泳ぎ方に注目してもらえるか、アイデアを出し合って作っていったそうです。 そこで考え付いたのが「影」を利用すること。壁のサインにも時々魚が映し出されます。
この部屋に入るとかなり照明が落としており、壁から天井にかけて設置された大きなスクリーンに映る水紋に目が行きます。 キラキラした水紋に目を引かれていると、時々魚が横切ります。
これは作った映像の投影ではなく実際の水槽をアナログな手法で投影しているものなので、 美しい水紋を出すために定期的に落とす水滴の位置やタイミングにまでこだわったという、とても珍しい展示方法です。
アートな不思議空間「ワンダーモーメンツ」
4つめの部屋は「ワンダーモーメンツ」。 部屋いっぱいに大きな球体型スクリーンがあり、床と連動した巨大なアートを描き出しています。
光のインスタレーションアーティスト松尾高弘氏の映像は水のような模様から地球、海、光を連想する映像に変化していき、球体の下に立つと自分もアートと一体になるような引き込まれるような不思議な感覚になります。 何より映像が美しくて、ここも時が経つのを忘れてしまいそうな空間でした。
水中から陸の生き物へ
ここからは水中だけでなく陸や水辺の生き物の展示コーナーです。 「かくれるにふれる」では、苔にそっくりなカエル、岩にしか見えないオニダルマオコゼなど変わった生き物がその特技を生かせるように作られています。
こちらも円柱の水槽で、360°どこからでも観察できるため、あの壁のあたりに居そうだけど見えない!というストレスがありません。 どこに上手に隠れていても探せるはず…なのに見つけられないものもいて、さすが「かくれるにふれる」に選抜された生き物たち、彼らのほうが一枚上手ですね。笑
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【体験記】生き物との距離感と世界観が最高に楽しい!モビマ旅@ニフレル
https://mobima.kinto-jp.com/column/staff_talk/23323
カメレオンとのかくれんぼ...たのしそう〜