クルマのサブスク「KINTO」って何? 初心者が利用前に知りたいメリット徹底解説

クルマがあったら便利で楽しそうだけど、いろいろとお金もかかるみたいだし……。これからの暮らしを考えると、やっぱり税金や保険などの「維持費」が気になる! という人も多いのでは? 

「車を持つハードル」がなんだか高く感じられるこの時代。「もっと気軽に車を楽しみたい」という想いに応えて登場したのが、“クルマのサブスク”という新しいモデルです。

トヨタグループが展開する「KINTO(キント)」は、まさにその代表格。車を「所有する」から「気軽に使う」へと発想を変え、税金・保険・車検・メンテナンスまでまるごと“コミコミの定額料金”(月額1万数千円〜)で提供しています。

この記事では、「車のことはさっぱり」という人にもわかりやすいように、「“クルマのサブスク”がなぜ話題になっているのか?」「KINTOとはどんなサービスなのか?」について解説していきます。

きんと……? ってなんなの?

従来の「所有」とKINTOが提案する「利用」の違い

日常に欠かせないスマートフォンでも、2年返却プランが当たり前になっている現代。物価の高騰などもあり、「モノを所有すること」がだんだん難しくなっている気がしますよね。

そのうえクルマとなると、お金の面だけではなく責任やリスクが気になるという人も。そんな「所有の難しさ」を解消するために生まれたのが、KINTOが提案する「利用」というモデルなんです。

でも具体的に、これまでの「所有」と、新しい「利用」とでは、何がどう違うのでしょうか。

クルマのサブスク「KINTO」解説1

支払いが「使った分だけ」ならラクになるのに……

クルマの購入をためらわせるのは、なんといっても購入費用。ローンで初期費用を抑えても、「返済が続いていく」というのはプレッシャーです。

「何があっても支払い義務は残る」という現実に、「逃げ場がない」と感じる人もいるかもしれません。反対に、「使った分だけ払えばOK」というモデルがあれば、車の維持もラクになるのに……。

クルマのサブスクKINTOは、まさにそんな発想から生まれた新しいサービス。必要に応じて契約期間を選べるほか、手放したくなったら「中途解約」ができるんです

生活の変化でクルマが不要になったり、支払いが厳しくなったりしても、柔軟に「乗り続けるかどうか」を決められます。はじめて車に乗る人も、“とりあえず”の気持ちでカーライフを始められます。

KINTOなら車選びに「やり直し」がきく

クルマ選びは、人生のなかでもっとも大きな買い物の一つ。絶対に失敗できないけれど、「自分にぴったりのクルマ」を探すのは意外と難しいもの。特にはじめてだったらなおさら。

乗ってみてはじめて、「もっとこうだったら」が出てくることも珍しくありません。そのうえ、家族が増えたりしてライフスタイルがガラッと変わったら?

でも、せっかく買ったからには「10年くらいは乗らないともったいない」と思ってしまうもの。もっと柔軟に、都合に合わせてクルマを乗り換えられたら……。

クルマのサブスクであれば、「解約金0円」をはじめとした様々なプランにより、乗り替えがもっと自由に。「高いお金を払ったのに後悔」といったリスクも、ぐっと抑えられます。

「車を持つ責任」をしっかりサポート

クルマの所有には、「ぶつけたらどうしよう」「故障したらどうしたらいいの?」といった不安がつきもの。車を持つうえでは、車検や保険などにより、万が一にしっかり備えておかなければいけません。

でも、最初はそもそも「どこでどんな手続きをすればいいか」もわかりません。クルマに詳しくない人でも、ストレスなく保険の選択や車検の手続きができたらいいのに……。

気軽な利用を追求したKINTOなら、車検や保険、さらにはメンテナンスまで“コミコミ料金”で、面倒な手続きや支払いもお任せ。わかりやすい案内で、「手軽なのに安心」のカーライフをサポートします。

保険料・メンテ費用込み「KINTO」の定額メリット

「車を一定期間だけ使う」という考え方であれば、これまでにもレンタカーやカーリースといったモデルがありました。こうしたモデルと比べてKINTOが「新しい」のは、税金や保険、メンテナンス費用まで月額料金にパッケージングしているところ。

でも実際、“コミコミ料金”にはどんなメリットがあるんでしょう?

クルマにかかる費用がいろいろ“コミコミ”のKINTO
クルマにかかる費用がいろいろ“コミコミ”のKINTO

充実補償の保険、使った翌年も料金そのまま!

車を持つ際に迷うのが、任意保険のプランです。「補償額」や「特約」など仕組みが複雑で、「何をどのくらいカバーすればいいかわからない」と迷う人も多いはず。

KINTOの月額料金には、あらかじめ充実した内容の任意保険がセットされています。対人・対物(相手の被害)を無制限で補償するほか、車両保険もついているので、「自分で車をぶつけてしまった」というケースも安心です。

さらにうれしいのが、KINTOの保険は「使っても翌年からの利用料は変わらない」というところ。通常の任意保険は基本的に「保険を使った翌年からは保険料がアップする仕組み」ですが、KINTOは契約中ずっと同じ利用料で乗り続けられるんです。

なお万が一、盗難や全損で車が使えなくなってしまっても、自己負担ナシで解約扱いに。「車がなくなったのに支払いだけが残る」といったリスクはなく、また別の車で新たに契約を結べます。

「予想外の出費」を避けられる

車を持つハードルになるのが、税金や保険などの維持費。毎年の自動車税や任意保険、2年に一度の車検だけでも、毎回「こんなにかかるのか……」と負担に感じる場面も少なくありません。

さらに「タイヤ交換で10万円」など、事前に計算するのが難しい出費も。「次は何を交換するの?」「いったいいくらかかるの?」と、ビクビクしながら維持していくのは避けたいところです。

KINTOでは税金や保険に加え、メンテナンス費用をパッケージングすることで、毎月の支払いをフラットに。「毎月これだけ払っておけばOK」という安心感が生まれます。

車の状態をいつも万全に

安心できるドライブのためには、定期的なメンテナンスが必須。でも初心者にとっては、「どこがどんな状態か」をすべてチェックするのは難しい。

KINTOのプランに含まれるメンテナンス費用のなかには、点検整備や消耗品の交換もパッケージング。ちなみに点検時期は、KINTOの契約者ページからいつでもチェックできます。

また「コネクティッドカーケア(※)」の対象車種であれば、通信機能により車両の状態に合わせて適切なタイミングを教えてくれるんです。

コネクティッドカーケアのイメージ
コネクティッドカーケアのイメージ

その他、故障時のロードサービスや、修理中の代車の手配もプラン内に含まれるので、「事故でしばらく移動手段がなくなる」といった心配もありません。

※コネクティッドカーケア:クルマの使用状況見守りサービス。車両の利用状態に応じて、エンジンオイルの交換時期など最適なメンテナンスタイミングを通知する。

KINTOが向いている人とは?

現在ではローンや残価設定型クレジット、リースやカーシェアなど、車の買い方や持ち方にもいろいろな選択肢があります。そのなかで「KINTOがぴったり」なのは、どんな人なのでしょうか?

クルマのサブスク「KINTO」解説2

運転に慣れていないドライバーや若いドライバー

若い人が車を持とうとしたとき、まずネックになるのが「任意保険料の高さ」です。年齢が低いほど料金が上がるので、車を買ってから「こんなに高いの?」と苦労するケースも少なくありません。

さらに初心者の頃は、車をぶつけるリスクが気になるもの。「保険があるから大丈夫」と思っても、保険を使うと翌年からの保険料が上がり、家計の負担になることも……。

KINTOのプランであれば、どの年齢でも一律の料金設定。そういう意味では、特に若いドライバーに向いていると言えるでしょう。また保険を使っても等級は変わらないので、翌年からも同じ料金で乗り続けられます。

「予想外の出費」をなくしたいドライバー

毎月の支払いをフラットにできるのも「KINTO」の大きな魅力。車検や税金といった「定期的にくる大きな出費」はもちろん、タイヤやオイルなどの消耗品交換、さらにはパンクなどの「万が一の出費」もプラン内に含まれています。

月々これだけ払っておけばいい」という安心感があるので、将来のための積み立てや、投資計画にも見通しをつけやすいかもしれません。

ライフステージが変わりそうなドライバー

「家族が増えたから、たくさん人が乗れる車がほしい」「引っ越して通勤が長くなったから、燃費のいい車に変えたい」などなど、人生の節目とともに「自分にぴったりの車」も変化するもの。

KINTOは契約期間を終えての乗り替えはもちろん、中途解約料がかからない「解約金フリープラン」や、中途解約よりも割安な手数料で別の車に乗り替えられる「のりかえGO」といったプランを用意。

契約中に「やっぱりスライドドアの車にすればよかった……」といった場面が出てきても、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に乗り換えられます。

KINTOのサービス概要

車のサブスクリプションモデルを通じて、「気軽な利用」という新しいカーライフの形を提案しているKINTO。最後に、そのサービス概要を簡単に紹介していきます。

人気の最新モデルに新車で乗れる

実はKINTOでは、トヨタ以外の車種も選ぶことができます。レクサスやスバルの最新モデルもラインナップされており、どれも新車の状態で乗り出せます。オプションや色も選択でき、最新の安全装備もついているので安心です。

契約期間の基本は「3年」「5年」「7年」(※レクサス車は3年のみ)で、中途解約にも対応。乗り換えのたび、「新車ならではのワクワク感」を味わえちゃうんです。

KINTOで選べる車種の一部
KINTOで選べる車種の一部

トヨタ車だけでなくスバルの最新モデルも
トヨタ車だけでなくスバルの最新モデルも

わかりやすいコミコミ料金

KINTOのプランは、車両代金のほか税金・保険・メンテナンス・車検の費用もオールインワン。ほかに必要なのは、駐車場代やガソリン代、高速代くらい。

もちろん納税や保険の更新はKINTO側にお任せ。契約者側での手続きは必要ナシ。「うっかり更新を忘れて保険が使えない」なんて心配もありません。

保険には車両保険も含まれるので、ぶつけてしまった際の修理費もしっかり補償されます(※車両保険の免責額5万円は都度必要)。

また契約者以外でも、「契約者が認めた免許保有者」なら誰でも運転できるのもポイント。遠出で運転を交代したいときも安心です。

2つのプランで乗り替えも簡単

KINTOの支払いプランは大きく2つ。とにかく初期費用を抑えたい人は、「初期費用フリープラン」がおすすめ。契約期間途中での解約には追加費用がかかりますが、初期費用は0円で乗り出せます。

いつまで乗るかわからない人や、頻繁に乗り換えたい人は、解約金なしの「解約金フリープラン」がぴったり。初期費用はかかるものの、中途解約しても0円なので、気軽に新車を乗り継いでいけます。

目的に応じて選べる2つのプラン
目的に応じて選べる2つのプラン

ちなみに初期費用フリープランでも、期間中に割安で乗り換えられる「のりかえGO」というプランがあります。想定外の乗り替えも、簡単な手続きでスムーズにできちゃいます。

このように、KINTOの提案する“クルマのサブスク”は「車のある生活」をもっと気軽に、もっと自由にしてくれるサービスです。「実際に車を買うのとどのくらい違うの?」と知りたい方は、KINTOの「料金比較シミュレーション」で車種別に支払額の比較ができるので、ぜひ試してみてください。

関連リンク

KINTO|公式サイト
KINTO|車種ラインナップ

  • Writing: 鹿間羊市

    自動車関連の記事をメインに扱うフリーライター。1986年生まれ、早稲田大学文学研究科哲学コース修士課程修了。非常勤講師やWeb制作会社のライターとして勤務した後、2020年に独立。「文春オンライン」などに記事を多数寄稿。

ふ〜ん、便利そうね

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